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【教官解説】非公認教習所の一発合格率は5%【費用で後悔しやすい】

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  • 地元の教習所を調べたら「非公認」って出てきました。
  • 料金表を見たらかなり安いので気になっています。
  • 非公認の教習所ってなんですか?ちゃんと免許とれますか?

そんな悩みにお答えします。

くま教官
くま教官

この記事を書いている僕は、公認教習所の教官として12年勤めていました。

数は少ないものの、世の中には「非公認教習所」と呼ばれる教習所が存在し、一般的な教習所と比べて料金設定が安くなっています。

普通免許で値段を比べると、下記のとおりです。

  • 公認教習所 → 25万円〜
  • 非公認教習所 → 17万円〜

値段の違いは明らかですが、本当に17万円で免許が取れることはほとんどないので注意しなければなりません。

この記事では、公認教習所と非公認教習所の違いを解説しつつ、非公認教習所で免許を取る流れについて詳しく解説していきます。

公認教習所と非公認教習所の違いと特徴

公認教習所と非公認教習所の違いと特徴

公認教習所と非公認教習所の大きな違いは下記です。

  • 公認教習所  → 国が指定している
  • 非公認教習所 → 国が指定していない

「国の指定」というのは、お墨付きみたいなもの。指定を受けていないからといって、非公認教習所が違法ってわけではないので安心してください。

非公認教習所とは?国の指定がない教習所のこと

国から指定を受けていない非公認教習所にできることは、練習に付き合うことのみです。ですが免許を取るには、さまざまな試験をクリアする必要があります。

  1. 適性検査
  2. 仮免許運転試験
  3. 仮免許学科試験
  4. 本免許運転試験
  5. 本免許学科試験

これらの試験を教習所で受けることができないため、いちいち免許センターまで行かなければなりません。

免許センターの運転試験は合格率わずか5%

2015年に普通免許で一発試験を受けた数が515,353名に対して、その年の合格者は25,560名です。合格率は約4.95%とかなり低い水準になります。

毎年同じような数値で合格率が推移しているため、平均5%と考えて問題ありません。

くま教官
くま教官

一発試験を一発で合格できる人は、その中でもごく少数です。

免許センターの運転試験は、落とす試験になります。試験を担当するのは現役の警察官であり、正義感バリバリの警察官は評価がかなり厳しめです。

警察官が試験を厳しくする理由

自分が合格させた人が事故を起こした場合、合格させた警察官も何らかの責任問題に問われるから、なかなか合格させてくれません。

不利な環境で試験を受けることになる

  • 初めて乗る車両で試験を受ける
  • 初めて走るコースで試験を受ける
  • 警察官の厳しめチェックで超緊張する

非公認教習所で練習をしても試験は免許センターで受けるため、車両やコースに馴染みがありません。ただでさえ落とされやすい試験なのに、緊張して合格が余計に遠退きます。

くま教官
くま教官

1回目で合格できるのは、教習所関係者くらいです。

非公認教習所で免許をとるなら、試験を複数回受ける覚悟で教習所に入校してください。

公認教習所とは?国の指定を受けた教習所のこと

一般的な教習所は、国から「指定」を受けており、教習所が指定を受けるメリットは2つあります。

  • 教習所で運転の検定が実施できる
  • 教習所で仮免学科試験が実施できる

指定教習所で免許を取る人は、教習所生活の中でほとんどの試験をクリアしてから卒業します。卒業後に免許センターで受ける試験は、視力検査と本免許学科試験のみ。

免許をとる人の90%以上が指定教習所を卒業している

指定教習所が選ばれる理由は、予定どおりに免許が取りやすいからです。

  • 練習した車両で検定を受けられる
  • 練習したコースで検定を受けられる
  • 見慣れた教官たちが検定を担当している

これらの好条件で検定が受けられるので、ほとんどの人が一発クリアしています。スケジュール通りに免許を取りたい人は、指定教習所を選ぶのがおすすめです。

指定教習所には「練習時間の縛り」がある

指定教習所には、安全性の配慮から運転時間の縛りが法律で義務付けられています。

  • 所内運転は1日2時間まで
  • 路上運転は1日3時間まで

過労運転による事故を防止するための施策です。

普通免許を取る場合だと、どんなに早くても2週間はかかることを知っておきましょう。

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非公認教習所の「早い」「安い」で後悔しないように

非公認教習所の「早い」「安い」で後悔しないように

非公認教習所の「早い」「安い」は、表面だけのまやかしです。実際には早くもないし、安くもないので注意しましょう。

非公認教習所が「早い」をアピールする2つの理由

  • 1日に何時間でも練習できる
  • 学科教習がない

非公認教習所では、1日に3〜5時間の練習が当たり前

場合によっては、1日8時間の運転練習もできます。実際、2〜3日の練習だけで試験を受ける人もいるようですね。

1日に多く練習できても、試験に合格するまで日数がかかるため。トータルで見たときにかえって時間がかかり過ぎるケースも少なくありません。

学科教習はなく、テキストを自習するだけ

指定教習所で免許を取る場合、26時間の学科教習がカリキュラムに含まれています。しかし、非公認教習所には学科教習が一切なく、すべて自習です。

ある程度の交通ルールに関する知識があったり、勉強が得意な人であれば時短にはなります。

非公認教習所が「安い」をアピールする理由

非公認教習所が安さをアピールする理由は、2つあります。

  • 学科教習をやらないため
  • 専用コースがないため

それぞれの理由について、詳しく解説します。

学科教習をやらない分、料金が安くなる

26時間分の学科料金がないため、指定教習所よりも教習料金が安いのがポイントです。指定教習所では学科教習料金が5万円〜10万円程度かかるため、非公認教習所は料金の安さをアピールしています。

非公認教習所は、練習場所をレンタルしている

教習所として専用コースや車両も所有していないので、施設の維持費がかからない分だけ教習料金を安くできているということです。

各都道府県ごとに練習場所を提供している施設があり、そこをレンタルして練習します。

非公認教習所でかかる本当の費用

非公認教習所でかかる本当の費用

教習所ごとに値段の差があったり、合格までの個人差があるので、目安として参考にしてください。

非公認教習所で最低限かかる費用の内訳

支出項目金額
入学金17万6,000円
仮免許受験料3,350円
仮免許交付料1,150円
本免許受験料3,350円
免許証交付料2,050円
取得時講習料15,400円

すべて一発でスムーズに合格できれば、合計202,100円です。

これにプラスして、

  • 教習所までの交通費
  • 練習コースまでの交通費
  • 免許センターまでの交通費

これらの費用が毎回かかります。教習所費用と交通費を合わせたら、公認教習所の価格設定と大差ないことが分かるでしょう。

学科試験・技能試験をすべて一発合格できる人はいない

初めて免許を取る人が、すべて一発で合格できた話を聞いたことがありません。

複数回受験することになった場合、追加の費用は下記のとおりです。

支出項目金額
各交通費???円
再受験料3,350円
教習所の補習(1時間分)5,000円

試験を受けるたび3,350円がかかり、試験対策の補習をするたび5,000円が飛んでいきます。試験に1回落ちるごとに約1万円が追加でかかる計算です。

公認教習所の免許費用は平均25万円なので、4回以内に合格できれば黒字化できます。

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非公認教習所で得する人もいる→免許失効した人

非公認教習所で得する人もいます→免許失効した人

免許を失効した人や取り消し処分を受けた人なら、公認教習所に通うより非公認教習所に行ったほうが「早く」「安く」免許が取れる可能性は高いでしょう。

理由は3つあります。

  • おおむねの知識とスキルがある
  • 運転できる人にとって公認は退屈
  • 非公認教習所なら5万円〜で免許がとれる

公認教習所の場合、もともと免許を持っていた人でもキッチリ全額料金をとります。それに比べて非公認教習所は、「自信がつけば試験へGO!」のスタイルなので、料金は練習した分だけです。

もう一度、初心に戻って勉強したいんだ…

っていう人以外は、公認教習所に通うメリットはありません。

最後に:非公認教習所より合宿免許のほうが安くとれる

最後に:非公認教習所より合宿免許のほうが安くとれる

時期にもよりますが、公認教習所の合宿免許はおすすめの選択肢です。3食付きでも非公認教習所よりも早く・安く免許が取りやすいと言えます。

まとまった休みが取れるなら、合宿免許がおトク!

  1. 通学免許より圧倒的に安い
  2. 最短日数で免許が取れる
  3. 教習延長や延泊が無料保証
  4. 新しい出会いが豊富にある
  5. 観光スポットがおトクに利用できる
  6. ビュッフェやご当地グルメが楽しめる
  7. 高級ホテルに負けない娯楽サービス
  8. 交通費支給があるので評判の良い教習所に行ける

合宿免許はメリット尽くしなので、人気の教習所から予約がどんどん埋まります。しかも通学とは違って合宿免許は定員制です。

合宿免許の予約は1〜2ヶ月前に済ませておくのが一般的なので、早すぎることはありません。定員に達する前に、教習所の予約枠を確保しておきましょう。

当サイトでは、教官歴12年の筆者がリサーチした人気の合宿教習所を、車種ごとに紹介しています。下記リンクから希望する車種の教習所ランキングをチェックしてみてください。

【普通免許】

くま教官
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17歳から合宿に参加可能です。教習所で嫌な思いをしたくない方は必見!

【小型二輪免許】

くま教官
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16歳から取得可能な小型二輪免許!125ccまで乗れますよ!

【普通二輪免許】

くま教官
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16歳から取得可能な普通二輪免許!400ccまで乗れますよ!

【大型二輪免許】

くま教官
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18歳から取得可能な大型二輪免許!すべてのバイクに乗れる最上級免許です!

【普通二種免許】

くま教官
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合宿なら最短7日間で取れますよ!

他車種は後日更新します。

POSTED COMMENT

  1. エンドノフ より:

    合宿免許の多くは年齢制限を設けているので30歳以上の人は利用できない場合が多い様です。

    • kuma-Instructor より:

      エンドノフさんコメントありがとうございます。
      ほとんどの教習所で年齢制限を設けていますが、対象年齢は教習所によってバラバラです。
      個人的には、59歳以下まで入校可能な教習所が多い印象ですよ!

  2. 浦和 より:

    非公認教習所で十数年ほど指導員をしていた者です。多少公認の教習所について良いように書きすぎな点もありますが、非公認の教習所についての内容は概ね間違っていないと思います。実際のところすべて1回でスムーズに取れれば公認より安く早く取れると非公認側はよく謳いますが、非公認側は記述されていらっしゃる内容に加え、警察(試験官)とコミュニケーションが取れない分、公認に比べ圧倒的不利な受験となりますのでどうしても合格率が低くなります。指導のバラつきは公認だろうがどこにでもありますが、非公認の指導員資格の無い指導員はやはり粗が目立ちますので公認の方が良いと思います。
    素晴らしい記事だと私は思います。

    • kuma-Instructor より:

      浦和さんコメントありがとうございます。
      おっしゃる通り、公認の教習所は免許課とツーツーな部分がありますね。
      そういった部分でも非公認が不利な受験という点は、大変勉強になりました。
      貴重なコメントをお寄せくださり、ありがとうございます!

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