クランクとS字は、速度を落としすぎて倒れるという人がほとんどです。ゆっくり進むほど難しくなるという、バイク特有の性質が出る課題だからです。
この記事では、倒れない速度のつくり方と、曲がるときの目線を整理します。

くま教官
この記事を書いている僕は、教習所の教習指導員として12年勤めていました。クランクで足を着く人の多くは、入る前にすでに遅すぎます。
- クランクで足を着いてしまう
- S字でふくらんで脱輪する
- 何速で、クラッチをどう使うのか分からない
なぜ遅いと倒れるのか
遅いほど安定しません。ゆっくり走るのは高度な技術です。
バイクは前に進む力で立っています。止まっているバイクを支えるのは大変なのに、走っていると軽く感じるのはこのためです。
つまり速度を落としすぎると、支える力がなくなって倒れます。クランクで足が出るのは、腕やバランス感覚の問題ではなく、速度が足りていないことがほとんどです。

くま教官
「怖いからもっとゆっくり」は逆効果です。歩くより少し速いくらいを保つほうが、はるかに安定します。
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速度をつくる3つの操作
クランクとS字では、3つの操作を同時に使って速度を一定に保ちます。
| 操作 | 役割 |
|---|
| 1速 | エンジンの力を強く使えるようにする |
| 半クラッチ | 進む力を切らさず、弱くかけ続ける |
| 後輪ブレーキ | 速すぎる分だけそっと抑える |
アクセルを少し開けたまま、半クラッチと後輪ブレーキで調整します。アクセルを戻して遅くしようとしないのがポイントです。
💡 覚え方①:クランク・S字の3点セット
一本橋と同じ考え方です。力を切らさずに、弱くかけ続ける。
語呂合わせ:「1速・半クラ・後ろブレーキ」
1速に入れ、半クラッチで進む力を保ち、速すぎるぶんを後輪ブレーキでそっと抑える。前輪ブレーキは使いません。
- 1速のまま通る(2速に上げない)
- 半クラッチを切らさない
- 後輪ブレーキでそっと速度を抑える
- 前輪ブレーキは使わない(前輪をかけると一気に倒れる)
曲がるときの目線
速度が保てたら、次は目線です。ここを直すだけで、脱輪はかなり減ります。
・曲がる手前で曲がった先の出口を見る
・目の前の地面やパイロンは見ない
・体は起こしたまま。ハンドルで曲げる(傾けて曲がらない)
S字でふくらむのは、カーブの内側ではなく出口を見ていないのが原因です。人は見たところへ進むので、先を見れば自然に内側を通れます。
🔧 現場での話
クランクの角では、いったん外側に寄ってから曲がると余裕ができます。道幅いっぱいを使う意識です。内側を通ろうとすると、曲がりきれずに切り返すことになります。
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よくある質問
足を着いたらどうなりますか
1回につき5点の減点です(検定中止ではありません)。ただしパイロンに接触したり、脱輪すると検定中止になります。足を着いてでも、ぶつけずに通るほうが優先です。
切り返しはしてもいいですか
1回までは減点なしとされています。曲がりきれないと思ったら、無理に進まず切り返してください。
クランクとS字はどちらが難しいですか
クランクです。S字はゆるやかに曲がり続けますが、クランクは直角に2回曲がるため、その都度ハンドルを大きく切る必要があります。
この記事のまとめ
- バイクは遅いほど倒れやすい。ゆっくりすぎが失敗のもと
- 1速・半クラッチ・後輪ブレーキで速度を一定に保つ
- 前輪ブレーキは使わない
- 目線は曲がった先の出口。手前の地面を見ない
- 足を着くのは5点減点。接触と脱輪は検定中止