徐行すべき場所は4つ|覚え方と「急な上り坂」のひっかけを元教官が解説
徐行すべき場所は、覚えるのが4つだけです。数も少ないのに、学科試験でよく間違えられます。理由は「坂」のあつかいがひっかけになっているからです。
この記事では、4つの場所と、例外になる条件を図で整理します。

この記事を書いている僕は、教習所の教習指導員として12年勤めていました。徐行の問題は、覚える量より「例外」で落とす人のほうが多い分野です。
- 徐行すべき場所を正確に言えない
- 上り坂と下り坂のどちらが徐行だったか迷う
- 「徐行しなくてよい場合」があることを知らない
そもそも徐行とは何キロか
徐行とは、車がすぐに停止できるような速度で進むことをいいます。
具体的な数字は法律に書かれていませんが、おおむね時速10キロ以下が目安とされています。ブレーキを踏んでから1メートル以内で止まれる速さ、と考えてください。

「徐行=時速何キロ」と数字で問われたら、法律で決まっているのは速度ではなく「すぐ停止できること」だと思い出してください。
徐行すべき場所は4つ

| 場所 | 注意点 | |
|---|---|---|
| ① | 「徐行」の標識がある場所 | 標識があれば無条件で徐行 |
| ② | 左右の見通しがきかない交差点 | 信号機があるとき、優先道路を通行しているときは除く |
| ③ | 道路の曲がり角付近 | 見通しが良くても徐行 |
| ④ | 上り坂の頂上付近/勾配の急な下り坂 | 勾配の急な上り坂は入らない |
いちばん狙われるのが④です。徐行が必要なのは「上り坂の頂上付近」と「勾配の急な下り坂」で、勾配の急な上り坂そのものは徐行すべき場所ではありません。
理由を考えると忘れません。上り坂の途中は前が見えているので危険が少なく、頂上付近は向こう側が見えないから危ない。急な下り坂は止まりにくいから危ない、というわけです。
見えない・曲がる・止まりにくいの3つが理由だと分かれば、並べ替え問題にも強くなります。
語呂合わせ:「標識・見通し・曲がり角・坂(頂上と急な下り)」
標識で指定された場所、左右が見えない交差点、曲がり角、そして坂は「頂上付近」と「急な下り」。この4つだけです。
- 標識=「徐行」の標識がある場所
- 見通し=左右の見通しがきかない交差点(信号機・優先道路のときは除く)
- 曲がり角=道路の曲がり角付近
- 坂=上り坂の頂上付近と、勾配の急な下り坂
「徐行しなくてよい」2つの場合
②の見通しがきかない交差点には、大事な例外が2つあります。ここを知らないと、正しい文を×にしてしまいます。
徐行しなくてよいのはこの2つ
・その交差点に信号機があるとき(信号にしたがえばよいから)
・自分が優先道路を通行しているとき(相手が止まってくれるから)
逆に言えば、信号機がなく、優先道路でもない見通しの悪い交差点では必ず徐行です。住宅地の細い十字路をイメージすると分かりやすくなります。

「優先道路を通行していても、見通しがきかない交差点では徐行しなければならない」——これは×です。優先道路なら徐行の義務はありません。
徐行と一時停止はどう違うのか
| 意味 | 代表的な場面 | |
|---|---|---|
| 徐行 | すぐ止まれる速さで進む | 見通しの悪い交差点、曲がり角 |
| 一時停止 | 完全に止まる | 「止まれ」の標識、踏切 |
徐行は止まらずに進む、一時停止は必ず止まる。問題文で「徐行しなければならない」と「一時停止しなければならない」が入れかわっていないか、毎回確かめてください。
○×問題で確かめる(全10問)
答えを見る前に、○か×かを決めてから読み進めてください。
徐行とは、車がすぐに停止できるような速度で進むことをいう。
答え:◯
これが法律上の定義です。時速◯キロという数字では決められていません。
勾配の急な上り坂は、徐行すべき場所である。
答え:✕
徐行すべきなのは上り坂の頂上付近と勾配の急な下り坂です。急な上り坂そのものは入りません。
左右の見通しがきかない交差点では、信号機があっても必ず徐行しなければならない。
答え:✕
信号機があるときは徐行の義務がありません。信号にしたがえばよいからです。
優先道路を通行しているときは、見通しのきかない交差点でも徐行しなくてよい。
答え:◯
優先道路を通行している場合は例外にあたります。ただし安全確認は必要です。
道路の曲がり角付近は、見通しがよければ徐行しなくてよい。
答え:✕
曲がり角付近は見通しに関係なく徐行です。見通しの条件が付くのは交差点のほうです。
「徐行」の標識がある場所では、他に車がいなくても徐行しなければならない。
答え:◯
標識による指定は無条件です。周りに車がいるかどうかは関係ありません。
徐行とは、時速20キロ以下で進むことをいう。
答え:✕
速度の数字では決められていません。すぐ停止できる速度が定義で、目安として時速10キロ以下とされています。
徐行すべき場所では、一時停止をしなければならない。
答え:✕
徐行は止まらずに進むことです。完全に止まる必要はありません。
上り坂の頂上付近は、徐行すべき場所である。
答え:◯
頂上の向こう側が見えないため、徐行すべき場所に入ります。
勾配の急な下り坂では、徐行しなければならない。
答え:◯
止まりにくいため徐行が必要です。なお、ここは追い越し禁止の場所でもあります。
この記事のまとめ
- 徐行すべき場所は標識・見通しのきかない交差点・曲がり角・坂の4つ
- 坂は上りの頂上付近と急な下り。急な上り坂は入らない
- 見通しのきかない交差点でも、信号機があるときと優先道路を通行しているときは徐行不要
- 徐行はすぐ止まれる速さで進むこと。一時停止とは別物