急制動は、「止まれない」と「早すぎる」の両方で不合格になる課題です。つまり速度をきちんと出したうえで、決められた線の中で止まる必要があります。
怖くて速度が出せない人が多いのですが、速度が足りないとやり直しになるので、そこから直していきます。

くま教官
この記事を書いている僕は、教習所の教習指導員として12年勤めていました。急制動は、ブレーキの強さよりかける順番とタイミングで決まります。
- 止まる位置をオーバーしてしまう
- 怖くて速度が出せない
- ブレーキをかけるとタイヤがロックする
条件を正確に知る
速度と距離の条件は、免許と路面で変わります。
| 免許 | 進入速度 | 乾いた路面 | ぬれた路面 |
|---|
| 小型二輪 | 30km/h以上 | 8m以内 | 11m以内 |
| 普通二輪 | 40km/h以上 | 11m以内 | 14m以内 |
| 大型二輪 | 40km/h以上 | 11m以内 | 14m以内 |
速度が足りないとやり直しになります。ぬれた路面では距離が3メートル伸びるので、雨の日はむしろ有利です。

くま教官
「怖いから35キロで行く」は通りません。やり直しになって回数が増え、かえって苦しくなります。速度計を見て、40キロを確実に超えるところから始めてください。
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止まれない3つの原因
原因1:ブレーキをかけ始めるのが遅い
パイロン(目印)を通過してからかけ始める人が多いのですが、正しくはパイロンに達した瞬間です。
手前でかけると早すぎで減点になるので、「目印が自分の横に来た瞬間」と覚えてください。
原因2:後輪ブレーキだけで止めようとしている
止まる力の7割は前輪が持っています。後輪だけでは止まりません。
正しい順番は、アクセルを戻す → 前後同時にかけ始める → 前輪を強めていく。前輪をいきなり強く握るとロックするので、だんだん強くが基本です。
原因3:クラッチを切るのが早い
クラッチを先に切ると、エンジンブレーキが消えて止まりにくくなります。クラッチは止まる直前で切ります。
💡 覚え方①:急制動の順番
強さではなく順番で決まります。
語呂合わせ:「戻す・同時・強める・最後にクラッチ」
アクセルを戻し、前後のブレーキを同時にかけ始め、前輪をだんだん強め、止まる直前にクラッチを切ります。
- ①アクセルを戻す(目印に達した瞬間)
- ②前後同時にブレーキをかけ始める
- ③前輪をだんだん強める(いきなり握らない)
- ④止まる直前にクラッチを切る
ロックさせないために
タイヤがロックすると制動距離が伸びます。滑っているあいだは止まる力が働かないからです。
・前輪は4本指でじわっと握る。パッと握らない
・車体をまっすぐにしてからかける。傾いていると滑りやすい
・後輪は踏みすぎない。後輪がロックすると車体が振られる
🔧 現場での話
うまい人ほど、ブレーキをかけている時間が長いです。短く強くではなく、早めに始めて、長く、だんだん強く。この形になると、止まる位置が安定します。
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よくある質問
何速で進入しますか
3速が基本です。2速だと回転が上がりすぎ、4速だと加速が足りないことがあります。
雨の日の検定はどうなりますか
停止距離が3メートル伸びます(普通二輪なら11m→14m)。条件がゆるくなるので、雨のほうが止まりやすいと感じる人も多いです。
止まったあとは何をしますか
後方確認をして、左足を着いて停止します。止まって安心して確認を忘れる人が多いので、最後まで気を抜かないでください。
この記事のまとめ
- 普通・大型は40km/h以上で進入、乾いた路面11m以内
- 速度不足はやり直し。怖くても速度は出す
- 順番は戻す→前後同時→前輪を強める→最後にクラッチ
- ブレーキをかけ始めるのは目印に達した瞬間
- 前輪はじわっと。ロックすると止まる距離が伸びる